コラム

アップスせずにスピードが出せる練習方法

こんにちは、サーフコーチの林です。
@館山のRPCから、、、

サーフィンのライディングの練習で一番最初にやるべきドリルを今日は紹介します。
動画解説付きです^^

  • テイクオフが安定して出来るようになってきた
  • ロングライドがなかなか出ない
  • アップスで走るだけで終わってしまう

この様な問題を解決して行く事が出来るドリルです。
アップスしなくてもスピードが出せるようになる練習方法です。

また、深くボトムにおりる事が出来ない、ボトムターンのリズムが上手く合わないという問題があるのあなら、
このドリルをやる事でより深くボトムへ降りる事が出来るようになり、ボトムターンのリズムという抽象的な問題も解決できるきっかけになります。

それがセクション・スィープ・ドリルです。
90°ドリルとも呼んでいますね。
このドリルをやると、波の使い方がもの凄く上手くなります。
その結果、スピードが簡単に出せるようになります。

アップスしなくてもスピードは出せるようになるんですよね。
その元になるのが、波の使い方です。

波は、縦と横と○○でみる

波はXYZの3つの軸に分解して考える必要があります。
X縦、Y横、Z前後の3つの軸のベクトルです。

ライディングで縦と横の2つの方向の意識しかないと、深く波は使えません。
斜面というスロープがあるので、前後というベクトルも必要になります。
縦の動きをする前に、前後のベクトルが使えないと波は使える様になりません。

ロングライドが出せない、アップスして走ってしまう、、、
これらの問題を抱えてる人は、横の方向に行くベクトルしかありません。

深く降りられない、ボトムターンのリズムが合わないという問題は縦と横のベクトルの意識だけだから。
波のZ軸という前後のベクトルが欠けているのが、問題の原因なのです。

そして、波にはXYZの3つの軸、その上でパワーゾーンを考えると波の見え方が変わります。
波を構成する要素を全て網羅できるので、波を読む精度が抜群にあがります。
立体的に波を見ることが出来る、3D化して波を見ることが出来るようになります。

波のXYZのベクトル

アップスしなくてもスピードが出るようになる理由

前後というZ軸のベクトルを使えるようになれば、斜面を降りる事が出来るので自然とスピードが出るようになります。
そして、ボトムで横に行けばロングライド出来るようになります。

ボトムターンするならば、岸側にノーズを向けてボトムターンをすると、深いボトムターンが出来るようになります。
トム・カレンやデーン・レイノルズがボトムターンの前に一瞬岸側を見てからボトムターンを始めるのは、前後の意識があるから出来ます。
ここには、深くボトムを使おうという意図があり、前後という波のベクトルが意識下にあるんですよね。

CT選手などのトップの選手がアップスしてスピードを付けてるの、ほとんど見ませんよね?
一昨年の伊良湖でも、去年の宮崎でも、CT選手が日本の海でサーフィンしてアップスでスピードを付ける事ってほぼやっていません。
なぜなら、アップスしなくても波の使い方でスピードが出る事を分かっているからです。
せいぜいやっても2〜3回の小さいターンをやるだけで、ずっとやり続けてはいません。

スピードを付ける為には波のZ軸である前後をどれだけ意識するのか?が極めて重要になるわけです。

アップスは小さいターンの繰り返しなので、サーフィンで究極の精度を求められるターンの方法です。
スキーで例えるなら、ウェーデルンというターンの方法で一番最後に習得するスキルです。
ターンの動作、全て意識できてコントロール出来るレベルでやるターンです。
それを、テイクオフしたら一番最初に身に付けよう!って、どうかんがえても無理でしょ?

海外ではアップス=失速という認識がある位ですからね。
テイクオフしてアップスの練習する前に、このドリルを是非やってみてください。
そしてスケートで一生懸命にアップスの練習なんてやる必要ありません^^;

サーフィンって基本は波の使い方をベースにして考えて行きます。
しかし、多くの間違いが、自分の動作ありきで、波の状況や使い方について考える人が極めて少ないです。

波のXYZのベクトル、そしてあなたが動作をどっちの方向の意識を持ってやるのか?とい動作のXYZのベクトル。
この2つが一致したときに、メチャクチャ良いサーフィンが出来るようになるでしょう。
プロサーファーはこの2つのベクトル、波と自分の動作のベクトルが一致しています。
そしてCT選手はこれが精度高く一致しています。

波と動作のXYZのベクトル

この2つのベクトルを合わせていく練習に最適なのがセクション・スィープ・ドリルです。
今回紹介しているのはワールド・スタンダードなドリルです。
プロのライディングを見ると、今回紹介している事を頻繁に行っている事が分かります。
波の使い方の基本が身に付けられるようになりますよ^^

セクション・スィープ・ドリルの説明動画はこちら

 

 

 

 

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