独自の機能・効果を研究して行きながら分かった事は・・・
ウエットスーツの作り方が20年前から全く進歩していない!
って事でした。
From:林 英祐
ウエットスーツはスポーツウエアと違うと言う考えのもと、ウエットスーツは造られてきていたのです。
こんなに世の中のテクノロジーが進化して、スポーツの理論等が進化しているのに・・・・
ガラパゴス Japan
なんて遅れているんだ、この業界は!
まさに、ガラパゴス!ってこの事だな(笑
って思ったのを今でも覚えています。
日本のサーフィン自体もガラパゴスだと海外からは言われていますが・・・
実は、ウエットスーツの細部の作り込みは海外のウエットスーツの方が進んでいたのです!
殆ど知られていない事実なのですが・・・
例えば
脇のパーツのつくり
日本は2枚に前と後で分かれている。
海外は1枚でつくられていて、ストレスがない
袖のつくり
日本は普通にカットされているだけ
海外のRC社は波状にカットされてて、水の浸入防止やフィット感に優れている
腕のつくり(ウエットスーツをハンガーに掛けた状態で)
日本は真っ直ぐにストレートな腕の構造しているのが大半
海外はヒジが曲がっており、ヒジを曲げる際に腕の外側にテンションの掛かり方が少ないからパドリングのストレスが減る
などがあります。
・先を行っている技術を取り入れる事をしていない。
・海外のウエットスーツは日本と比べると劣っている
・日本のウエットスーツが世界でNo.1というポジションにアグラをかいている
というメーカーが、現在でも変わらず多い事にビックリします。
これこそ、まさに怠慢であり、お客さんを欺いているとしか思えないですよね。
効率化を求めるばかりで、退化している日本のウエットスーツ
最近のウエットスーツは、生産性の効率化、素材を効率よく使う事が重視される傾向があり、大きくパーツをとるメーカーが多くなってきました。
実はこれが、退化の原因でした。
「柔らかい生地をつかって、ストレス無く動けれる」
これだけでは本当の動きやすさというのは実現出来ません。
ウエットスーツの型を起こすパタンナーさんは、人体の構造や骨格のメカニズムについて素人であり、医学をもとにウエットスーツの設計をする事ができません。
そのために、人間が一番動きやすい身体のバランスというものを知らずにつくっているのです。
これが、ウエットスーツを着ると動きにくくなる要因になっているのです。
特にフルスーツやセミドライを着ると尚更で、パドリングは辛くなり、動きにくくなりますよね。
ウエットスーツの素材はゴムで出来ているので、どんなに素材が柔らかくても、きちんと設計されていなければ身体のバランスが崩れて、動きにくくなってしまいます。
これに拍車を掛けて、効率化と生産性、これが身体のバランスをより崩す事となっている事が分かりました。
肩が前方にずれてしまうウエットスーツが多く、そうすると理想とする身体のバランスから崩れて行くのでパドリングが辛くなります。
さらに胴回りはダボダボになっているため、動きが邪魔されます。
ネックエントリーが最近流行っているのは、肩が前にずれにくいために、パドリングがしやすいと言われているのです。
ベストのバランスは・・・
肩が後に下がり、胸が開いた状態で、ヒジが身体の中心より少し後に下がっている。
お尻は少し後に下がって、骨盤がちょっと前傾している状態。(ベストは30度前傾と言われている)
この状態になると、ヒザから下が真っ直ぐになり、横から見るとちょっと「くの字」になっている。
文字で書くとこのようなバランスになります。
試しに
肩を前にしてみて、肩を上下してみてください。
次に、肩を後に引き、胸が開いている状態で肩を上下にしてみてください。
どうでしょうか?
比べてみると肩の動きやすい方はどちらでしたか?
肩を後に引き、胸が開いている状態の方が動かせる範囲が大きかったはずです。
このバランスを知っている、知っていないではウエットスーツの設計に大きな差が出て来てしまいます。